チュートリアル: 水の流れに矢印をつけて可視化する
Site: | OpenCourseWare for GIS |
Course: | QGIS上級者向けチュートリアル |
Book: | チュートリアル: 水の流れに矢印をつけて可視化する |
Printed by: | Guest user |
Date: | Saturday, 23 November 2024, 1:04 PM |
1. 概要
流向レイヤーとは水の流れの方向を指し示すラスターレイヤーのことです。それらの方向は離散値にエンコードされます。それぞれのソフトウェアは異なる方法でそれを行います。
方向性のある、もしくは円形のランプを使用することで水流を可視化することが可能です。カラーランプを作成し水流を解析することは容易ではありません。そのため、ここでは別のより直感的に使える視覚化する方法を使用します。このチュートリアルではSAGAを用いて流れの方向を示す矢印をつけた流向レイヤーによる可視化の方法を学びます。
このチュートリアル後には以下のことができるようになるでしょう:
- SAGAの流向ラスターレイヤーをメッシュ(GRIBフォーマット)に変換する
- 水流メッシュに矢印をつけてスタイリングする
- 3Dビュー上で水流を可視化する
2. 背景レイヤのスタイリング
3. SAGAの流向ラスタをメッシュに変換する
3. プロセッシングツールボックスを開きます: メインメニューの プロセッシング | ツールボックス を選びます。
4. Crayfish | Conversions | SAGA Flow to GRIB を選びます。
5. flowdir を入力ラスタとして選択し、flowmesh.grbを出力ファイルとして保存するように設定し、 実行します。プロセッシングの後ダイアログを閉じます。
GRIBはQGISによりサポートされているメッシュ形式です。
6. ここでブラウザパネルから flowmesh.grb レイヤを地図キャンバスにドラッグできます。 レイヤ名を見るまでもなくアイコンからそのデータがメッシュ形式であることを判別することできます。
しばらく後、対象エリアをカバーする黄色の四角形が現れます。次のセクションでは今回作成した流向メッシュレイヤのスタイリングを行います。
4. 流向メッシュレイヤのスタイリング
次のステップは前回作成した流向メッシュレイヤのスタイリングをすることです。
1. レイヤパネルでflowmeshレイヤを選びレイヤスタイルパネルを開きます。
2. をクリックし、トグルボタンで等高線を表示するをオフにします。
3. をクリックし、トグルボタンでベクターを表示するをオンにします。今のダイアログは次のように見えていることでしょう:
4. をクリックし、ベクタースタイリングタブに行きます。
5. 線幅を0.5に、色を青に変更します。
6. 矢印の長さ を 固定 に変更し、長さを2にします。
7. 拡大するとこの結果のようになります。
既に流れの方向を良い感じで示せています。さらに視覚化を改善していきましょう。
8. レイヤスタイルパネルでグリッド上に表示をチェックし、デフォルト値を維持します。
矢印が10x10ピクセルの感覚でグリッド上に表現されます。
縮尺に応じた最適な構成になるまで、グリッドの設定やライン幅、矢印の長さの設定を変えて試してみてください。
次のセクションでは3Dマップビューを用いてこれを可視化していきます。
5. 3Dマップビューでの流向の矢印の可視化をする
3Dマップビューを用いて流向を可視化するというまた違った素晴らしい方法もあります。
1. メインメニューの ビュー | 新しい3Dビュー を選びます。
2. ウィンドウサイズを調整しましょう。ただしドッキングはしないでください。
3. をクリックし、3Dマップビューの設定をします。
4. 3Dコンフィギュレーションダイアログで地形の下のタイプをDEM (Raster Layer)にします。DEM を 高さとして選びます。その他の設定はデフォルトのままにしておきます。OKをクリックします。
5. 3Dシーンが描画されます。マウスのスクロールボタンを押してゆっくりと画面の下の方にドラッグしてます。こうするとビューが変わっていきます。ウィンドウのコンパスのボタンを使うこともできます。