チュートリアル: オンラインのソースからオープンデータを収集する
Site: | OpenCourseWare for GIS |
Course: | 水文地質学のためのGISトレーニング |
Book: | チュートリアル: オンラインのソースからオープンデータを収集する |
Printed by: | Guest user |
Date: | Sunday, 27 April 2025, 10:51 PM |
Description
1. 概要
- Africa Groundwater Atlas Country Hydrogeology Mapsをダウンロードする
- Africa Groundwater Atlas Country Hydrogeology MapsをQGISで可視化する
- 異なるGeoNode SDI のデータを QGIS に読み込む
- CSVファイルをインポートする
- データとスタイルをGeoPackageに保存する
- QGISプロジェクトをGeoPackageに保存する
2. Africa Groundwater AtlasのCountry Hydrogeology Mapsをダウンロードする
まず、Africa Groundwater Atlasからマラウイの地質・水文地質のデータをダウンロードします。
1. 次のウェブサイト開きます: https://www.bgs.ac.uk/africagroundwateratlas/downloadGIS.html
アフリカの38カ国の水文地質学(帯水層の種類と生産量)と地質学(特に水文地質学との関連性)を持ったESRIシェイプファイルをダウンロードすることができます。
2. マラウイ(Malawi)をクリックします。
3. ダウンロードフォームに入力し、Submit Formをクリックします。
4. フォームを送信すると、データを直接ダウンロードできるページが表示されます。
リンク先を記載したEメールも届きます。
5. ダウンロードしたZIPファイルをハードディスクに例えば、 Z:\などに解凍します。
ファイルはフォルダレベルで圧縮されていることに注意してください。ファイルを解凍すると、ファイルを解凍したフォルダにMalawiのフォルダが表示されます(例:Z:\Malawi)。おすすめのオープンソースのzipを解凍するアプリは7-Zipです。
次のセクションではQGISでデータを見てみましょう。
3. Africa Groundwater AtlasのCountry Hydrogeology Mapsを可視化する
Africa Groundwater AtlasのマラウイのCountry Hydrogeology mapをダウンロードし、ZIPファイルを解凍した後、QGISでESRIシェープファイルを開くことができます。
1. ブランクのプロジェクトでQGISを起動します。
2. ブラウザパネルに行って、ZIPファイルを解凍したフォルダを探し、Malawi_HG.shpレイヤを地図キャンバスにドラッグします。
ESRI Shapefile形式のこのポリゴンベクターレイヤーの属性テーブルを確認してみましょう。
3. レイヤパネルで、Malawi_HG layer上で右クリックし属性テーブルを開くを選択します。
属性テーブルは次の二つのフィールド: MaIGLG と MaIHGCombがあります。
MaIGLGフィールドは、地質学の、MaIHGCombフィールドは、地物の水理地質学のデータを持っています。
4. これらの属性についての詳しい説明は、データに付属しているPDFファイル(AfricaGroundwaterAtlasCountryMapsUserGuide_OR19035_V1_1.pdf)を確認してください。このファイルは、Malawi_HG.shpファイルと同じフォルダにあります。
残念ながら、このデータには凡例用の ESRI .lyr ファイルしか付属していません。これらのファイルは、プロプライエタリのソフトウェアである SLYR ツールを使用して、QGIS がサポートするフォーマットに変換することができます。
ここでは、このwikiページの色に基づいて、地質学と水文地質学を手動でスタイル化していきます。
http://earthwise.bgs.ac.uk/index.php/Africa_Groundwater_Atlas_Hydrogeology_Maps
5. レイヤパネルでMalawi_HGをクリックしボタンを押してレイヤスタイルパネルを開きます。
6. レイヤスタイルパネルでカテゴリ値による定義(categorized)を選択します。値でMaIGLGフィールドを選択し分類をクリックします。
7. その他の値をクリックし、ボタンを押して削除します。その他の値はデータのない地物を表示するためにいつも自動的に追加されます。今回はデータのない地物はありません。
画面はこのような感じになっているでしょう。
今はランダムな色を割り当てましたが、手動で色を調整することもできます。
8. レイヤパネルで、Malawi_HGレイヤーの凡例の色がついた四角をダブルクリックして、ポップアップウィンドウのシンボルセレクタダイアログを使って色を変更します。
9. スタイリングした後、レイヤパネルの Malawi_HG レイヤーを右クリックし、レイヤーの名前の変更を選択します。
10. レイヤの名前をGeologyに変更します。
11. レイヤパネルのGeologyレイヤを右クリックし、レイヤを複製を選択します。
12. ステップ9と10と同じやり方でレイヤ (Geology copy)を複製しHydrogeologyに名前を変更します。
13. ここでステップ5から8の手順を繰り返して、MaIHGCombfフィールドを使ってHydrogeologyレイヤをスタイリングします。
結果は下の図のようになっていることでしょう。
14. プロジェクトを保存します。メインメニューでプロジェクト | 名前をつけて保存...を選択し、例えばmalawi.qgzのようにして保存します。
次のセクションでは、このプロジェクトにインターネットからのデータをさらに追加していきます。
4. GeoNodeでレイヤを検索する
マラウイには、GeoNode上に構築されたマラウイ空間データプラットフォーム(MASDAP)という空間データ基盤(SDI)があります。
このセクションでは、MASDAPのデータをQGISプロジェクトに追加します。
1. マラウイ空間データプラットフォーム を見てみましょう。
2. 検索フィールドに「groundwater」と入力し、<Enter>ボタンを押します。
次のような結果が表示されます。
3. レイヤ名をクリックし、レイヤのメタデータと属性情報を確認します。
ダウンロードボタンで、このデータをダウンロードすることができます。しかし、次のセクションでは、QGISからこのGeoNodeに接続して、プロジェクトにレイヤーを読み込みます。
5. GeoNodeからWFSレイヤを読みこむ
groundwater_monitoring_wells_Coordinates レイヤをダウンロードする代わりに、QGISとMASDAPのGeoNodeとを接続し、QGISプロジェクトにWFSとしてレイヤを読み込みます。
1. QGISプロジェクトに戻ります。
2. ツールバーのデータソースマネージャを開く ボタン をクリックします。
3. GeoNodeタブを選択します。
4. 新規ボタンをクリックし新しいサービス接続を作成します。
5. 新しいGeoNode接続を作成ダイアログで、名前にMASDAPをURLにhttp://www.masdap.mwを入力します。
6. 接続テストをクリックします。
テストが成功すると、このポップアップが表示されます。
接続に失敗する場合は、インターネット接続環境やURLを確認してください。
7. OKをクリックしポップアップを閉じます。
8. ダイアログのOKをクリックしてダイアログを閉じると、新しい接続が追加されます。
9. 接続ボタンをクリックします。
これで、GeoNode 上のレイヤーが一覧表示されます。
10. フィルタにgroundwaterと入力します。
groundwater_monitoring_wells_Coordinates layer がWMSとWFSWebサービスとして表示されます。
WMS(Web Map Services)は、データの画像をレンダリングしたものです。データを素早く視覚化するのに便利です。WFS(Web Feature Services)は、GISでの分析にさらに利用できるベクター形式の地物です。ここでは、WFSレイヤーを使用します。
これで、プロジェクトは下の図のようになります。
次のセクションでは、GeoNode WFSレイヤーをローカルのGISベクターファイルにエクスポートします。
6. WFSレイヤーをベクター形式でエクスポート
前節で扱ったGeoNodeレイヤーは、まだWFSのレイヤーのままです。
ローカルで使用するには、GISのベクター形式にエクスポートすることをお勧めします。ここでは、ESRI シェープファイルに変換し、投影法を地理座標系(GCS, EPSG: 4326)から UTM Zone 36S / WGS-84(EPSG: 32736)に変換します。
1. レイヤパネルの geonode:groundwater_monitoring_wells_Coordinates レイヤ上で右クリックし、エクスポート | 地物の保存...を選択します。
2.ベクタレイヤを名前をつけて保存...ダイアログで、形式としてESRI Shapefileを選択します。 ボタンからプロジェクトフォルダを参照し、groundwater_monitoring_wells.shp として出力レイヤを保存します。
3. CRSの選択ボタン をクリックします。
4. 座標参照系の選択で、フィルタに32736と入力し、WGS 84 / UTM zone 36 S座標系を選択します。
5. OKをクリックし、ベクタレイヤを名前をつけて保存...ダイアログに戻ります。ダイアログは下の図のようになっているでしょう。
6. OKをクリックすると、レイヤーのエクスポートが実行されます。
処理の後レイヤは地図キャンバスに追加されます。
7. レイヤパネルから geonode:groundwater_monitoring_wells_Coordinates レイヤを削除します。
プロジェクトは下の図のようになっているでしょう。
次のセクションでは、さらにデータを追加します。
7. CSVファイルをインポート
ここでは、マラウイのラムサール条約登録地を含むCSVファイルをインポートします。
ラムサール条約登録地は、ラムサール条約登録地情報サービスからダウンロードできます。2,403箇所、254,307,159 ヘクタール(ha)が収録されています。
1. ラムサール条約登録地情報サービス をみてみましょう。
2. Explore by filters の下で Africaを選択します。
3. アフリカのラムサール条約登録地の地図が読み込まれたら、Explore by filtersのリストからマラウイ(Malawi)を選択します。