4. 河川の累積流量の閾値を定義する

さて、対象地域内のそれぞれのピクセルには累積流量の値、すなわち各セルを通って排水される上流のセルの流量を持っています。
しかしながら、全てのセルが河川チャネルの一部であるわけではありません。そのピクセルを河川の一部とみなせるような累積流量の閾値を決める必要があります。

1. QuickMapServices プラグインをインストールします。メインメニューで プラグイン | プラグインの管理とインストール...と進みます。

2. QuickMapServices プラグインをインストールします。

3. メインメニューで Web | QuickMapServices | OSM | OSM Standardと進みます。

4. OSM Standard上でRur川を探して、下流から上流に向かって地物情報表示ツール でaccumulationレイヤを調べます。
下流では値が2622554まで上がっているのに対し、上流では値がかなり低くなっていることがわかります。
OSM Standardaccumulationレイヤを比較することで、河川の最小累積流量を決定する必要があります。ここでは、50000セルを閾値とします。

5. メインメニューでラスタ | ラスタ計算機...と進みます。

6. 次の式を入力します。

"accumulation@1" > 50000

つまり、累積流量が50000セルよりも大きい場合は、真値(1)を与え、そうでない場合は偽値(0)を与えます。


7. 結果をchannels.tifとして保存します。 OKをクリックします。

8. カテゴリ値パレットレンダラーを使用してchannelsレイヤのスタイルを設定し、値 1 に青を使用し、値 0 を削除して透明にします。

Flow accumulation threshold calibration

通常は、基準となる地図や衛星画像上の河川とベストマッチするようになるまで、異なる閾値でこの作業を繰り返すことになります。

ここでは50000セルの値で続けていきます。