2. プロジェクトの準備

2.3. 背景のベクタレイヤを追加する

背景レイヤーとしてベクターレイヤーを使用している場合、

  • データの簡略化されたジオメトリバージョンを使用するようにしてください。これにより、スムーズな地図のナビゲーションが可能になります。
  • 測量レイヤとして使用するつもりがないすべてのベクターレイヤは、読み取り専用に設定する必要があります。

このセクションでは、調査エリアの境界線を持つポリゴンを持つレイヤーを入れたGeoPackageを作成します。同様の方法でシェイプファイルを作成することもできます。

前回のセクションで使用したプロジェクトを引き続き使っていきます。

1. トゥルーカラーのSentinel画像が表示されていることを確認し、範囲内にズームしておきます。

2. オンザフライ再投影を、このエリアで使用しているEPSG:32632に変更します。画面右下のEPSGコードをクリックして、正しい投影座標系を選択します。

3. メインメニューでレイヤ | レイヤの作成 | 新規GeoPackageレイヤ...と進みます。


4. ブラウズボタンBrowse button をクリックし、プロジェクトフォルダに移動し、新しいGeoPackageデータベースの名前(例. survey.gpkg)を入力します。

5. テーブル名にBoundaryと入力します。ジオメトリタイプにはマルチポリゴンを選択します。座標系を忘れずにEPSG:32632に設定してください。

6. 属性が必要な場合は、ここに追加します。GeoPackage は自動的に属性テーブルに地物ID を追加しますので、属性が必要ない場合は、このままにしておくこともできます。次のセクションでは、測量レイヤーの属性を作成します。

7. OKをクリックして地図キャンバスに戻ります。

これで空のポリゴンベクタレイヤがBoundaryという名前で、レイヤパネルに追加されました。

8. デジタイズを開始するには、Boundaryレイヤーがレイヤパネルのトップにあることを確認し、選択します。ツールバーの編集モード切替ボタンToggle editing buttonをクリックします。

9. ポリゴン地物を追加Add polygon feature buttonボタンをクリックして、対象領域の境界線を示すために地図キャンバスにポリゴンを描画していきます。

10. 右クリックしてポリゴンを閉じます。ポップアップ画面で属性値を入力する様に尋ねられます。ここではデフォルトのままOKをクリックします。

11. 編集モード切替ボタンをクリックして編集を終了し保存します。

ここでは、境界線だけが見えるようにポリゴンのスタイルを設定する必要があります。

12. Open Layer Styling Panel buttonボタンをクリックしてレイヤスタイルパネルを開きます。

13. シンプル塗りつぶしをクリックし、塗りつぶし色のドロップダウンリストの矢印をクリックし、透明な塗りつぶしを選択します。


14. ストローク色を赤色に、ストローク幅を1mmに設定します。


このレイヤは測量用のレイヤではないので、このベクタレイヤを読取専用にする必要があります。

15. メインメニューでプロジェクト | プロパティと選択します。

16. データソースタブを選択します。

17. Boundaryレイヤの読取専用にチェックを入れます。


18. OKをクリックします。

これで、全てのラスタとベクターの背景レイヤーがこの調査プロジェクトで使うための準備が整いました。
次のセクションでは、調査用のレイヤーを追加します。